DMBOK【参照データとマスターデータ】わかりやすいまとめ
とある社畜のDX担当、いねおけです。
今回のテーマは
DMBOKで紹介されている11の知識領域の中から「参照データとマスターデータ」の概要について御紹介します。
事業活動全般のデータを管理する為に、全体に共通した基礎構造にあたる内容です。
常に最新で完全な参照データとマスターデータを維持、運用しましょう。
参照データとマスターデータとは
DMBOKではこの様に紹介されています。
参照データとは、他のデータを特徴づけ、データベース内のデータと外部組織の情報を関連付けるために使用される。
マスターデータは、業務活動に関連する共通概念を抽象的に表現することにより、その活動に意味を与える。
参照データ
参照データは、他のデータを分類するためのデータです。
例えば、顧客マスターが参照する「性別」を定義したデータテーブルのことを参照データといいます。性別テーブルの性別コード001は女性を、性別コード002は男性を意味する、といった内容を管理します。
参照データはほとんど変更されることはありません。(というか、運用が開始されたら変更されないことが望ましいです。)
マスターデータ
マスターデータは、事業活動のデータを管理する基礎となるデータです。もう少し具体的にいうと「誰が」や「何を」などにあたる情報です。
例えば、顧客マスターには性別、年齢、メールアドレスなど様々な情報を紐づけて管理します。あるいは製品マスターであれば、種類、色、サイズ等を管理するかもしれません。
マスターデータは、組織全体の様々なアプリケーションから参照され、トランザクションデータとして記録されます。マスターデータは常に最新であることが求められます。
ガバナンスの効いたデータ管理
参照データやマスターデータに準じて事業活動を行うことは、一見当たり前の様に思えるかもしれませんが、いつの間にか不完全な状態になっていることも多い領域です。
例えば、全く同じ商品なのに、取引先毎に名称が異なっていたり、商品の分類粒度が違っていたりすることがあります。こんな状態だと、全社的に同じ目線でデータを確認することが出来ず、合理的な意思決定を下すことが出来ません。
マスターデータが唯一正しい情報である共通理解を持ち、その利用が強制されることで、ガバナンスの効いた体制が確立される必要があります。
参照データ、マスターデータの維持
データから示唆を得て意思決定をしていく、データドリブンな事業活動の為にも、参照データやマスターデータは常に「最新である」こと「完全である」ことが保障される必要があります。
参照データやマスターデータが古いまま、間違ったまま放置されない仕組み作りが重要です。
参照データやマスターデータが形骸化しない様に、例えば以下の様な仕組み作りをすることが求められます。
- データ毎に責任者を決める
- 更新フローやプロセスの定義
- 改ざん防止の編集権限設定
まとめ
参照データとマスターデータは、データ管理の基礎になる一貫したデータです。
データから示唆を得て、合理的な意思決定をする為に、参照データとマスターデータを正しく運用することで、全社的に同じ目線でデータをみることが重要です。
参照データとマスターデータが常に最新で、常に完全である様に、管理者を明確にするなどの仕組み作りを進めましょう。
【DMBOK】11の知識領域から「データマネジメント」を理解する
コチラの記事では、DMBOKの全体像を紹介しています。合わせて確認してみてください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。