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アニメやVTuberの話題も!音楽の「経産省」ビジネスレポート紹介

peiguri
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経済産業省が発行したレポート「音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書」を読みました。日本の音楽コンテンツを世界に拡大するロジックとその根拠、あるいは、今後にむけての課題が示された面白い読み物でした。そして…

オタクがいます!

レポート作成チームの中にオタクがいます!!

レポート作者さん
レポート作者さん
  • ボカロらぶ
  • VTuverを推してます
  • SNSに住んでます

こんな属性の人物が、レポート作成に参加しているとしか思えませんw
こういった背景からも、私みたいな人間には興味を持って読み進めやすいレポートでした。

概要

「音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書」は経済産業省のHPからどなたでも読むことができます。

▷リンク:経産省_音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書

日本と世界の音楽市場を「数値付きで」調査、情報整理することで現状を把握し、世の中の動向を加味した仮説を立てて、今後日本の音楽業界がどう活動するべきかを考察したレポートです。

今後どうしたら和製コンテンツの売上が大きくなるかを超マジメに考察しています。

これを読むと日本の音楽全般について、まだまだ伸び代がありそうだとワクワク出来ます。
一方で裏を返せば、現状ではまだまだ和製コンテンツの可能性を活かしきれておらず、ビジネスがヘタクソだと言われている様にも感じます。

アニメ、ゲーム、音楽などの領域で、日本に「トップクリエイター」がいることは疑いようがありません。

一方で、彼らを囲む経済圏の広さや深さは充分なのでしょうか?もっと沢山の雇用を産めたのでは?制作に関わる人がもっと豊かになれたのでは?ノウハウを一般化してビジネスとして拡大出来たのでは?諸外国と日本の「音楽に関するデータ」を比較することでこんな内容を示唆するレポートであると感じました。

難しいことは置いておいて、「オタク・VTuver・鬼滅の刃・YOASOBI・星街すいせい」といったキーワードが、経産省発の真面目なレポートに散りばめられているのが単純に面白いです。本レポートを作成した人の中にオタクいるでしょ!ニヤニヤしながら好きな事を書いてるだけでしょ!!とツッコミを入れたくなる、ユニークな報告書です。

報告書から一部抜粋して紹介&感想

ここからは、個人的に気になった表現をいくつかピックアップして紹介します。

私個人の趣味で気になる表現をピックアップしています。レポートの全体像を把握できる内容とかでは無いのでご容赦ください。

SNSに関する内容

SNS等が普及し、一般のクリエイターが制作した楽曲がデジタル空間上で瞬時にグローバルに流通する、「流通の民主化」が起きた。SNS によるファン同士のつながりやクローズドSNSでのファンとアーティストのつながりなどが、ファンクラブが担ってきたファンダム形成をも民主化しつつある。

1.エグゼクティブサマリー

SNS等を通じたクイックなファンエンゲージメント形成、レコメンドアルゴリズムや高度なデータ分析に基づく マーケティングが重視されるようになった。

1.エグゼクティブサマリー

世界のSNSユーザID数は一貫して増加傾向にあり、2014年の19億IDから、2022年には46億IDに達した。1日当たりの利用時間も増加傾向にあり、2014年の1.6時間から、2022 年には2.5時間に達した

4.1.1 消費者が直面する情報量やコンテンツの探索経路の変化(SNS等)

SNSの重要性を語るこういった表現、私の大好物です。

人や組織の活動を評価する為のツールとして、SNSは極めて重要な存在になっています。

日本の多くの企業では、SNSを未だに使いこなせておらず「遊びの延長」の様な存在と決めつけ、避けて通っている印象があります。

公式HPの様な表面を整えればよいだけのツールとは異なり、SNSでは日々の積み重ねやパーソナルな部分を公開し続ける必要があります。取り扱いが難しいものの、だからこそSNSを重要視してコミュニティが形成されていくのです。SNSの特性と「オープンマインドな社会」や「多様性」というキーワードは相性が良いのです。今回紹介しているレポートのテーマである音楽業界に限らず、あらゆる産業でSNSによる繋がりを財産だと考えて対応する必要があると私は考えます。

SNSのバズやバイラルを通じたファンの広がりを作っていくことが重要となる中で、ファンによる発信に対して寛容であることは必要不可欠な要素となりつつある。プロデューサーやアーティストなどは、ファンによる適切な発信を促す姿勢を持つ必要があるのではないか。

5.2.3 SNS バズ/バイラルによるヒット

SNSを重要視したビジネスコミュニケーションの取り方に関して言及されています。

不特定多数のファンからの発信を受け止める姿勢と、バッドコミュニケーションをそのまま放置しない運営体制の構築が求められそうですね。

音楽消費者の属性情報

国内では、2009年から2022年の長期で見ると、有料聴取層が減少し無関心層が拡大している。大学生、高校生、20 代社会人において有料聴取層が相対的に多いが、2020 年頃からは下落傾向にある。

4.2.4 音楽消費者の属性情報等

大きな流れは報告書の考察に同意しつつも、有料サービスの利用者減少がすなわち無関心層であるとするのには疑問を感じました。客離れがおきた原因は音楽サービスと同じ条件で測定することが難しい他のサービスに乗り換えたことかもしれないし、あるいは、無関心だからではなく金銭的余裕の減少、つまり貧しくなったことが原因かもしれないなと感じました。 

推し活

2023年度時点の国内「オタク」市場規模は8,101億円と推計される。

4.2.5 「推し活」の経済効果・インパクト

「オタク」をお金で評価していてビックリw
社会をまわしていますねー。

車オタクとか、建築オタクとか、「オタク」という単語の可能性は無限大なのですが、おそらくここで言うオタクは漫画、アニメ、アイドル、芸能等に行き着くオタクの事を指していると思われます。

推し活をする人はそうでない人よりも世帯年収が高い傾向にある。2021 年の調査では、推し活層の平均世帯年収は 648.4 万円、そうでない人は 607.4 万円だった。

4.2.5 「推し活」の経済効果・インパクト

人間とは、推すから年収が高くなるのだろうか、あるいは、年収が高いから推すのだろうか。
推すか推さぬかはあなた次第、ということですね。

日本コンテンツの海外市場、輸出額

アニメの海外市場規模は拡大傾向にあり、2022年のアニメの海外売上の合計は、過去最高の約1兆4,600億円となった。キャラクターが誕⽣してからの累積収⼊(US ドルベース)ランキングでは、世界のトップ 25 の約半分にポケモン、ハローキティ、マリオ等の⽇本発キャラクターIP がランクインしている。

5.1.1 日本コンテンツの海外市場、輸出額

サービス収支のうち著作権等使用料の国際収支は 1996 年より一貫して赤字であり、2023 年は 11 月までで 1.5 兆円の赤字である。

5.1.1 日本コンテンツの海外市場、輸出額

日本の「アニメ」が海外でも好調であり、大きな売上をあげています。

キャラクターが誕⽣してからの累積収⼊というのはおそらく、キャラクターが世の中に発表された以降、今日までにどれくらいの売上を積み重ねたかという数値だと思われます。世界トップ25の半数が日本発のコンテンツということは、世界的に愛されているキャラクターが多数いることを示しています。

新作のアニメでも売上好調で、馴染み深いキャラクターも沢山排出している日本なのに、著作権使用料は受取より支払いが大きいとのこと。これは商売が上手じゃないような、もっと著作権使用料をとっても良いような感じがしますね。著作権使用料を徴収するコンテンツの数が少ないのでしょうか?あるいは、徴収額が少ないのでしょうか?いずれにしても金鉱を目の前に眺めているのは勿体ないので、和製コンテンツとキャラクターIPを使い倒してしっかり稼ぐ体制が整うと嬉しいですね。

アニソン、ゲーム音楽等に関する課題

キャラクタービジネスの経験がある人材が少なくなっており、取組みが少なくなっている。例えば「鬼滅の刃」やそのアニソン(OP/ED)が海外で大ヒットしたのにも関わらず、キャラソングが世に出ていない。

5.2.2 アニソン(劇伴を含む)等や VTuber などの受容状況(背景等)

日本と言えば、漫画が強い・アニメが強い、という印象であったので「キャラクタービジネス人材不足」というのは驚きでした。

文脈からすると、キャラクターを取り扱うビジネスをスケール(拡大)する人材や、海外を含めて広くプロモートできる人材の不足だと思われます。

また、コンテンツのクリエイターに目を向けたときにも、アニメや漫画を含む、キャラクタービジネスの「超一流クリエイター」が日本国内に数名いることは間違いないものの、それを支える周りの人材、例えばアニメーターや、アシスタント、声優などが豊かなのか?というとそこはアヤシイ感じがします。もっと報酬を受け取るべきだし、そうなる様にビジネス形態が変わるべきだと思います。

VTuber

音楽活動を中心とするVTuberも登場している。例えば、星街すいせいは、有名なアーティストが多数出演するYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』や、『阿蘇ロックフェス』に出演するなどの活動をしている。

5.2.2 アニソン(劇伴を含む)等や VTuber などの受容状況(背景等)

VTuber事務所ホロライブプロダクションに所属するバーチャルアイドル「星街すいせい」さんが紹介されていました。

私、最近ホロライブにはまりまして、星街すいせいさん、大好きですw

星街すいせいさんのみではなく、ホロライブの所属タレントさん全員に言えることですが、ゲームやトークを通して伝わってくる感情や個性が、多くの視聴者を引き付けています。それをVTuberならではのカワイイビジュアルで包み込んだのが彼女たちです。

YouTubeによる動画配信という主戦場で、それぞれの武器を手にして戦う彼女たちの中でも、星街すいせいさんの楽曲は、確かに「音楽活動を中心とするVTuber」と紹介されるべきクオリティです。ぜひ下記リンクの「ビビデバ」をチェックしてみてください。
▷リンク:ビビデバ(YouTube)

まとめ

経済産業省が発行したレポート「音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書」について、気になった内容をピックアップしつつ、所感を添えて御紹介しました。

原本には記事のいたるところに統計データや、数字的な根拠が示されており、たいへん読み応えのある資料となっております。ぜひチェックしてみてください。

▷リンク:経産省_音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書

この報告書が、日本のコンテンツビジネスの拡大や、それに関わる多くの人の収入アップや社会的地位向上に繋がることを願っております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ABOUT ME
いねおけ
いねおけ
とある企業のDXパートナー
いねおけと申します。 好きなモノを推す仕事をしたいと悩んだ結果、企業の改善・改革を担当出来るDX推進関連の仕事に転職。 「こうありたい」を語るのが好きです。 「なんちゃってでイイからやっちゃって!」精神でDXスタートをお手伝いします。
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