SE・IT人材の製造業【転職】デメリット
IT人材が製造業に転職するデメリットを紹介します。
業態の違いは文化の違い。思わぬ落とし穴があります。
IT企業と製造業のギャップを把握して、望まない転職を回避しましょう!
【意思決定の遅さ】進捗の遅さにイライラ?
意思決定の早さよりも安全・品質を重視する業界
製造業では顧客が直接利用する製品をつくる事も多いため安全性や品質が何よりも重視されます。「とりあえずやってみよう」「失敗したら都度調整していこう」といったIT企業的な姿勢や、スタートアップが得意とするアジャイルな働き方ではなかなか物事が進まない傾向にあります。
「せっかく製造業に転職するなら大企業がオススメ」というのが私の基本方針なので、そういった大きな企業だとなおさら意思決定が遅い傾向にあります。
一方で製造業側も「意思決定の遅さには問題がある」と自覚し始めております。
その解決の手段としてDXを進める企業も多く、そういった意志がみえる企業に入社して、データを活用した意思決定の迅速化に貢献する様な仕事に関わることが出来れば、企業側にも転職者側に理がある良いマッチングとなります。
【同じ様な仕事の繰り返し】またこれね!
取り扱う業務や付き合う相手が代わり映えしない
ITコンサルやSIerが取り扱う案件と比べると、製造業では特定のプロジェクトに従事する期間が長くなりがちです。そのプロジェクトが終わって次の作業でも同じような案件、例えば同じ顧客の類似製品を担当する様なケースもあります。
色々な仕事でゼロからイチを生み出す部分に多く関わりたい!という様なタイプよりも、自身が育てたプロジェクトは最初から最後まで面倒をみたい、というタイプの人の方が製造業転職に向いている傾向があります。
【年収ダウンの可能性】伝統はあるが流行ではない
SaaS系、コンサル系と比較すると収入面は見劣りする
日本の製造業といえば高品質で、職人技の様な精度を誇る部品はApple製品にも多く採用されています。もはや日本の伝統とも言える製造業ですが、一方で「日本オワコン」と言われる対象もまた製造業が主語になっていることが多い印象を受けます。
雑な表現をすると、いま流行りの業種ではないのです。
流行りの業種、SaaS系、コンサル系などITスキルホルダーの主戦場の企業と比較すると、収入面で見劣りするケースが多いです。
年収を下げる転職は満足感が得にくく後悔の原因になります。オススメしません。
年収アップか最低でも同程度となるように転職活動を進めましょう。
あるいは手取りが下がるぶん、業務拘束時間が短くなって他のことが出来る様になる様な好条件で転職することをオススメします。
【立場を下にみられる】情報部門は裏方
職人技重視、現場がとにかく偉い職場も
多くの製造業では設計、製造、品質など現場主義的な勢力が強い傾向にあります。
情報部門は裏方で、製造部門の社員が仕事を出来る様にサポートする役割だと思っている人が多いです。逆に「これからの時代はビジネスとITの連携こそ重要だ」という姿勢の社員は少ないです。
従来の製造業文化がそのまま息づいている会社だと、情報部門の人材はやや格下に扱われるケースがあります。期待される業務が社内システムの整備やITインフラの保守だけなのか、あるいは、新規事業の創出や全社の改革なのか、その辺りを見極めて転職先を探すことが重要です。
【やりたかった仕事コレじゃない】
主業務はレガシーシステム保守
残りの時間はパワポ制作と長時間&高頻度の会議ばかり
昔ながらの情報システム部的な働き方で、ずっと使い続けている古いシステムのおもりを担当させられるケースがあります。これではせっかくIT知識を身に付けたのに、今更こんな古いシステム触っても将来役に立たない!となってしまいます。
会議が多くて、いちいち説明資料が必要で、パワポ職人になってしまう様なケースも見受けられます。IT系の技術者としてのスキルを高めたい場合にはマッチしないと感じるでしょう。
面接では基幹システムの銘柄やレガシーシステムの稼働状況を確認しましょう。
まとめ
IT企業→製造業転職のデメリットを紹介しました。
これらを回避して転職先にふさわしい企業を見つけましょう。
ポイントを押さえて面接でさぐりを入れるのも有効です!
- 意思決定の遅さ
- 同じ様な仕事の繰り返し
- 年収ダウンの可能性
- 立場を下にみられる
- やりたかった仕事コレじゃない
反対に、製造業転職のメリットを語った記事はこちらです
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