3×4マップで【ソフトウェアエンジニア】に期待される守備範囲をわかりやすく解説しました
とある企業のDX応援団、いねおけです
今回のテーマは
デジタルスキル標準で紹介される、デジタルで実現したいことを、実装や運用を通して具体化する役割を担う人材を指します。
DX推進スキル標準の構成
DX推進スキル標準は、「5つの人材類型」「ロール」「スキルリスト」から構成されています。
ロールとは、5つの人材類型それぞれについて、期待される役割や業務ことです。
活躍する場面や、役割の違いによって、1つの人材類型に2~4つ割り当てられています。
スキルリストは全ての人材類型で共通に参照します。
「重要度a:高い専門性と実践力 」
「重要度b:一定の専門性と実践力」
「重要度c:説明が可能」
「重要度d:概要を知っている」
といった様に、各ロールに期待されるスキルと、そのレベル感が定義されています。
ソフトウェアエンジニア
ソフトウェアエンジニアとは何か?デジタルスキル標準から「定義」と「ロール」を抜粋すると下記の様な内容となります。
定義
DXの推進において、デジタル技術を活用した製品・サービスを提供するためのシステムやソフトウェアの設計・実装・運用を担う人材
ロール
- フロントエンドエンジニア:デジタル技術を活用したサービスを提供するためのソフトウェアの機能のうち、主にインターフェース(クライアントサイド)の機能の実現に主たる責任を持つ
- バックエンドエンジニア:デジタル技術を活用したサービスを提供するためのソフトウェアの機能のうち、主にサーバサイドの機能の実現に主たる責任を持つ
- クラウドエンジニア/SRE(Service Reliability Engineering):デジタル技術を活用したサービスを提供するためのソフトウェアの開発・運用環境の最適化と信頼性の向上に責任を持つ
- フィジカルコンピューティングエンジニア:デジタル技術を活用したサービスを提供するためのソフトウェアの実現において、現実世界(物理領域)のデジタル化を担い、デバイスを含めたソフトウェア機能の実現に責任を持つ
ソフトウェアエンジニアを「もっと解りやすく解説」
デジタル技術を活用した新たな製品やサービスを、企画・構想段階から形のあるものへと具体化していくことが、ソフトウェアエンジニアに期待されるお仕事です。
パソコン上で動作するアプリの構築を担う技術者だけではなく、物理世界の様々な領域がデジタル化される流れの中で、多様なハードウェアやデバイスを扱えることも重要視されています。
「自らの手で実装・実現できる」点が、ビジネスアーキテクトなど、他の人材類型と大きく異なる強味だと言えるでしょう。
ソフトウェアエンジニアに期待する守備範囲
図の横軸には「事業活動の流れ」をとります。
業務(ビジネス)は、「事業の目的」「何を売るか」といった、活動の根本を指します。
プロセスは、「どう作るか」「組立方」といった、モノやサービスを形にする活動を指します。
製品/サービスは「売り物」「顧客との接点」といった、事業活動のアウトプットを指します。
ソフトウェアエンジニアに求められる「システムやソフトウェアの設計・実装・運用」
自分自身の手で、迅速に、競争力のあるソフトウェアを創り出せる役割が求められます。
新たな製品やサービスなど、業務そのものを改革する絵図が出来上がったとして、それを絵に描いた餅で終わらせない為に必要な実装者・実現者がソフトウェアエンジニアです。
ソフトウェアの要件定義から設計、実装、保守・運用まで、幅広い領域や工程で力を発揮する事が期待されます。
フロントエンドエンジニアであれば、UI/UXの様な、利用者・顧客の印象や満足度に直結する実装技術や、セキュリティ観点の知識が求められます。
バックエンドエンジニアには、サービスを運営し続ける為の強固な足回りの構築が期待されます。
クラウドエンジニア/SREには、クラウド環境を前提としたサービス環境の構築や、サービス提供後の市場フィードバックの受け入れと反映が出来るスキルが求められます。
フィジカルコンピューティングエンジニアには、様々なデバイスのソフトウェア活用が期待されており、組込み技術・センサー活用・通信など、モノの情報収集や、駆動制御といった事柄を実現する力が求められます。
いずれのロールにおいても、期待されることは「自らの手で実装・実現できる」能力であり、具体化~運用が可能となるスキルの保有を期待されています。
まとめ
デジタルスキル標準、5つの人材類型の中から「ソフトウェアエンジニア」について御紹介しました。
IPAが定めた定義やロールも参照しつつ、「もっと解りやすく解説」と銘打ち、私見を交えて解説いたしました。ここでは「守備範囲」という言葉を用い、デジタルスキル標準の原本とは違った視点・切り口で人材類型に期待される役割を整理しました。
DXや、デジタルスキル標準についてはこちらの記事も是非参考にしてみてください。
▷リンク:DXを成功させるための設計図!「業務・組織」「システム」「ビジネス」の3つの観点から解説
▷リンク:デジタルスキル標準とは?DX推進に役立つスキルや指針を知ろう
以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。