DMBOK【データモデリングとデザイン】わかりやすいまとめ
とある企業のDX応援団、いねおけです。
今回のテーマは
DMBOKで紹介されている11の知識領域の中から「データモデリングとデザイン」の概要について御紹介します。
データモデリングとデザインを念入りに実施することは、ビジネス貢献度の高いビジネスアーキテクチャの創出に欠かせません。
データモデリングとデザインとは
データモデリングとデザインについて、DMBOKでは下記の通り定義されています。
データモデリングとは、データ要件を洗い出し、分析し、取扱スコープを定めるプロセスであり、データ要件を記述し伝えるために、明確に定義されたデータモデルと呼ばれる様式が用いられる。
より簡単に説明すると、データモデリングとは、他人でも理解できるようなルールに則り、データの関係性を図で示し、可視化して管理することです。
「データアーキテクチャ」と「データモデリングとデザイン」
データアーキテクチャでは、現在の状況(AsIs)と将来のビジネス観点(ToBe)を整理して、どんなデータが必要なのか、どうやってデータを取得して、どこで管理するのかを定義します。その際に、将来的なデータの関係性を可視化するのが「データモデリングとデザイン」の役割です。
データモデリングの進め方
ER図(Entity Relationship Diagram)を使って表現するのが一般的です。
「エンティティ=モノ」と「リレーションシップ=関係」を組み合わせて表現することで、データ間の処理構造を設計します。
ER図は下記3種類のデータモデルがあります。
- 概念モデル
- 論理モデル
- 物理モデル
概念モデル
概念モデルでは、「モノ」や「アクション・出来事」を簡単に繋いで、概要を設計します。
論理モデル
論理モデルでは、概念モデルに対し、属性情報はど詳しい内容を肉付けしながら、どのデータテーブルにどんな情報が必要なのかを図示していきます。
物理モデル
Oracle Database等の特定の物理データベース向に合わせて、論理モデルを変換します。
採用するDWHに合わせて、より詳細な設計をしていく段階です。
データモデリングとデザインで意識したいこと
データサイド・ビジネスサイドの双方で推進する
「データモデリングとデザイン」を、データサイドだけでなく、ビジネスサイドの人員も一緒になって推進する様にしましょう。ビジネスに直結しないデータアーキテクチャが出来上がらない様に注意が必要です。
データサイド、ビジネスサイドの双方がテーブルにつくディスカッションが必要です。
運用方針を決める
「データモデリングとデザイン」を設計しておわるのではなく、今後の管理方針を決めることが重要です。
データは、種類も容量も増大していきます。そうなったときに、初期に構築したデータモデルを更新しないままでいると、運用中のデータと、手元にある設計書の内容が乖離していってしまいます。
日々の小さなマイナーチェンジの現場に立ち会っている「現場のヒト」からすると、資料が無くても理解が出来る為、設計書の更新は、ないがしろにされがちです。その積み重ねの結果、数年後には極度に俗人化が進んだ業務、あるいは、組織が出来上がってしまいます。
こうならない為にも、データモデリング設計書の重要性を認識し、設計書の定期的な更新が実施される運用体制を構築しましょう。
まとめ
データモデリングとデザインは、データの関係性を図で示し可視化して管理することです。
ER図を、概念・論理・物理モデルの順で設計していきます。
データサイドとビジネスサイドの双方が設計に参加することと、実装後の運用の重要性について説明しました。
【DMBOK】11の知識領域から「データマネジメント」を理解する
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。