DMBOK【データアーキテクチャ】わかりやすいまとめ
とある企業のDX応援団、いねおけです。
今回のテーマは
DMBOKで紹介されている11の知識領域の中から「データアーキテクチャ」の概要について御紹介します。
ビジネス目標を達成する為に必要な、「データ活用の骨組み」を設計するのがデータアーキテクチャです。この設計が、企業・組織におけるデータ活用の生死を分けるといっても過言ではない、重要な取り組みとなります。
新規設計~既存アーキテクチャの改修まで対象範囲が広く、場合によっては他部署との衝突を生み疲弊しがちな領域です。一朝一夕で実現できる内容ではありませんが、だからこそ、全体像を正しく捉えて、良い方向に舵を切りましょう。
データアーキテクチャとは
データアーキテクチャについて、DMBOKでは下記の通り定義されています。
企業の(組織構造に関係なく)データニーズを明確にし、ニーズに合うマスターとなる青写真を設計し、維持する。マスターとなる青写真を使ってデータ統合を手引きし、データ資産をコントロールし、ビジネス戦略に合わせてデータへの投資を行う。
言い回しが難しくて理解しにくいですね。
要点を押さえてまとめると、下記2点が重要です。
- 企業にとって有用な、データの活用方法を明確にすること
- データの取得方法や管理方法を設計すること
データアーキテクチャが出来ていないと、どうなるのか
データアーキテクチャが出来ていないと、「無駄なデータ」を取得し続けることになり、活用できずに「形骸化するシステム」が残り続ける、といったことになります。
あるいは、いざデータ活用が必要となった場面で、「本来必要なデータが取得できていない」といった事態を引き起こします。
データアーキテクチャのポイント
データアーキテクチャを考えるにあたっては「そのデータを何故取得しているのか?」をビジネスと紐づけて考えることが重要です。
- どこから取得して
- どうやって管理して
- どの様に活用するか
上記3点をおさえながら、現状(AsIs)と、あるべき姿(ToBe)を描くことが重要です。
現状把握(AsIs)
現状(AsIs)を把握する為には、根気よく現場とコミュニケーションを取るなどの対応が必要となります。
データ取得状況
データをどこから取得しているのか?どの様に管理しているのか?
これらの現状について、エンジニアやデータ入力スタッフ等に確認必要があります。
データ活用状況
データをどの様に活用しているのか?
これは、営業担当やマーケター、データサイエンティスト等に確認する必要があります。
現状(AsIs)把握における注意点
現状(AsIs)把握を進めてみて「使われていない」と判明したデータの取り扱いについても、注意が必要な場合があります。例えば「今後活用する為に必要なデータ」かもしれません。この様に、何らかの意図をもってデータが保持されているケースがあるので注意しましょう。
あるいは「個人情報データ」など、活用されていなくても保持しておく必要のあるデータがあるかもしれません。
あるべき姿(ToBe)
今後、どのようにデータ活用を進めるのかを、ゴール(目標)から逆算するのが良いアプローチです。反対に、良くない例としては、ゴールを明確にせず取れそうなデータをとりあえず貯めてみる様なアプローチが挙げられます。
ゴールから必要なデータを逆算して、どんなデータを、どう取得して、どう保持するのかを設計することが重要です。
SMARTフレームワークを利用したゴール設計のススメ
データアーキテクチャのゴール設計には「SMART」と呼ばれるフレームワークを当てはめて考えるのがオススメです。
- Specific:具体的に
- Measurable:測定可能な
- Achievable:達成可能な
- Related:経営目標に関連した
- Time-bound:時間軸が明確な
上記の観点がおさえられたゴール(目標)設定を進めることが、データアーキテクチャを描くのに有用となります。
まとめ
データアーキテクチャは、現状(AsIs)から将来の目指す姿(ToBe)を描く、データマネジメントを達成する為の設計図であると言えます。
どこからデータを取得して、どの様にデータを管理して、そのデータをどうやってビジネスに活用するのかの青写真を描きます。
経営目標(ゴール)から逆算して、それを達成する為に必要なデータアーキテクチャを設計することが大切です。
【DMBOK】11の知識領域から「データマネジメント」を理解する
コチラの記事では、DMBOKの全体像を紹介しています。合わせて確認してみてください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。