データ活用が【DX】を成功に導く
とある企業のDXパートナー、いねおけです
この必要性について考えます
ツールの導入や、デジタル化がDXのゴールではありません
データを活用して、新しい価値の発見や創出をすることが重要です
今回は
こんな順番で紹介していきます
データを扱う技術を身に付けたい✨
DXとは
DXとは何か?
まずはその定義についてIPA発行の「DX白書」を参考に振り返ります
【DXの定義】
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
(DXとは何か?の考察や、その他の定義についてはこちらの記事でも紹介しているので参考にしてみてください)
上記【DXの定義】にある通り「データとデジタル技術を活用」する必要があり、デジタル技術の導入のみならずデータの活用がポイントとなります
DX SQUAREの「デジタルとアナログの違いとは? DXのキモはデータにあり」という記事では、DXによるBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)についてこの様なコメントがあります
DXというのは、データに着目することによって、根本的に業務を変えようというもの
このように、デジタル活用によるビジネスモデルの変革を推し進める為にはデータ活用がポイントになります
データとは
データとは何を指すのでしょうか
機器が収集する、あるいは、処理をする
ゼロ or イチのデジタルデータ全般のこと…ではありません
雑音を取り除いたり集計をすることで、データは「活用できる」情報となります
ゴールを見失わないデータ活用
例えば私が「アイスクリームの売り上げ」と「熱中症患者数」のデータを持っていたとします
この2つのデータだけに着目して相関を取ると「アイスクリームが売れるほど、熱中症患者が増加する」となり「アイスクリームは熱中症に良くない」という間違った結論を導き出します
この場合、真に相関があるのは
アイスクリームと熱中症患者数ではなく、
アイスクリームと「気温」であると考えられます
目的をもって、正しく選別し、組み合わせて利用することでデータの利用価値は最大化します
デジタルデータの優位性
デジタル化の最大のメリットは無人化や拡張性です
例えば、大量の在庫データをコンピュータやAIに処理させることができれば無人化につながります
ところが、各工場から送られてくる在庫伝票の書式がバラバラであったり、手書きがまざっていたり、管理品目が異なっていたり…
こういった状況をコンピュータが処理することは困難です
この解決の為には「デジタライズ」や「フォーマットの統一」が必要になってきます
デジタルで、かつ、フォーマットが決まると「同じ手順をどこでも再現」することが容易になり、収集可能なデータ量はどんどん増えます
これが拡張性です。良い仕組みを、良い品質のままスケールすることが可能になります。
データ活用スキル
IPA発行の「DX推進スキル標準(DSS-P)」を参考にして話を進めます
DXを推進する為の5大人材カテゴリの右側に「データサイエンティスト」があります
公的機関も「データ活用」が重要であることを説明しようとしていることがよくわかります
DX推進スキル標準(DSS-P)概要 より引用
本資料ではデータ活用に必要なスキルをさらに細かく下記の様に例示してくれています
- データ・AIの戦略的活用
- データ理解・活用
- データ・AI活用戦略
- データ・AI活用業務の設計・事業実装・評価
- AI・データサイエンス
- 数理統計・多変量解析・データ可視化
- 機械学習・深層学習
- データエンジニアリング
- データ活用基盤設計
- データ活用基盤実装・運用
正しくデータ活用を進めるうえでは、これらのスキルを身に付けることが重要となりそうです
ちなみに、DX推進スキル標準(DSS-P)においては例えばデータサイエンティストを目指す場合、求められるスキルの比重として「データ活用」が大きいのは間違いないのですが、他にもビジネスモデル・プロセスに関するスキルや、ソフトウェア開発のスキルも保有するべきだとされています。この辺りの詳しい内容は先に紹介した標準を御確認ください。
まとめ
DX推進で重要とされる「データ活用」について考察しました
DXの定義、あるいは、DX SQUARE掲載の記事からも「データ活用」の重要性が読み取れます
やみくもにデータを利用するだけではなく「活用」するために
目的を見失わないことの重要性であることを述べました
また、デジタライズやフォーマット統一をすることで、デジタルの優位性を十分に発揮することは、無人化や拡張性に貢献することを示しました
最後に、データ活用に必要なスキルセットをIPAの資料から紹介しまし
DXは改革だ!データをもとに改革を進めよう!
と、意気込みはよかったものの、間違ったデータ利用や間違ったデータ分析の結果から生まれる業務改革は間違ったものになってしまいそうです
データとうまく付き合いながら、事業のあるべき姿、あるいは、ありたい姿を探していきたいと思います