【コンセプチュアルスキル】見えないモノを見るビジネスマンに、おれはなる!!!
とある社畜のDX担当、いねおけです。
今回のテーマは
ビジネスに必要な「見えないモノを見る能力」の話です。
「見えないモノを見る能力」これだけ聞くと、非現実的な超能力者の話題や冗談に聞こえてしまうかもしれませんが、そうではありません。実際にこの能力がビジネスの現場で求められており、そういった人材を発見・育成しようとして、大真面目なビジネスセミナーが開かれていたりします。
ここで言う、見えないモノというのは、物理的に遮蔽されているもの、例えば衣服の中身を覗く様なスキルを指すのではありません。「物事の本質を把握する能力」の事です。
あいまいで抽象的な、正解のない問題に直面した場合でも、周囲を巻き込んで納得感のある回答を導き出す能力です。
VUCAの時代とも呼ばれる変化の激しい時代においては、既存のビジネススタイルが「突然全く通用しなくなる」ケースがあります。そうなる前に、改善に向けた神の一手とも言えるアイディアを提唱し、アイディアの実現がどんなに良い未来につながるのかを伝え、周囲のメンバーにも「俺たちならやれる」と思える道を示し、実現に向けた設計図をとりまとめる。こういったチカラを指して「見えないモノを見る能力」と表現しました。
これを「コンセプチュアルスキル」と呼びます。
「ビジネスで成果を出す為に何をするべきか?」既存の枠にとらわれず「ビジネスを成長させ続ける方法を見つけたい!」といった、正解のない問いに対して、それでも行動を起こして成果を上げる為のスキルがコンセプチュアルスキルなのです。
コンセプチュアルスキルとは
コンセプチュアルスキルとは、物事の本質を把握することで個人や組織の可能性を最大限まで引き出す能力のことです。そのために、知識や情報を体系的に組み合わせ、複雑な事象を概念化するアプローチがとられます。
コンセプチュアルスキルを構成する15の要素
本質を見極め、答えを導き、可能性を引き出すスキルということで、超できるスーパービジネスマンのスキルという感じですよね。多くの人が魅力を感じるスキルだと思います。
これを身につけるには、より小さなスコープである個別スキルの習得が有効です。
それらの要素を組み合わせることがコンセプチュアルスキルの向上につながります。
ロジカルシンキング | 物事を主観的にではなく、論理的かつ冷静に考える能力。わかりやすく伝えるために、筋道を立てて考える力。 |
ラテラルシンキング | 経験や常識に縛られることなく、自由な発想ができる能力。水平思考とも呼ばれる。 |
クリティカルシンキング | 現状に満足せず、組織の問題や周囲の気付いていない組織の悪習を認識し、批判的に分析して解決策を見つける能力。 |
多面的視野 | 目の前の物事や歴史にこだわり過ぎず、目の前の事象を複眼的に見る能力。様々な角度から物事を見る力。 |
柔軟性 | 時代や社会的ニーズに適応し、物事に対して臨機応変に対応する能力。過去の経験や現在の状況に縛られず、柔軟に対応できる力。 |
受容性 | 未知の価値観を拒絶せずに受け入れる能力。状況や相手を受け入れる力。 |
知的好奇心 | 新しいものを拒絶せず、楽しみながら取り入れる能力。物事に対する関心。 |
探究心 | 常に考えながら研究・分析を行う能力。物事について深い知識を得たり、原因を解明したりしようとする気持ち。 |
応用力 | 技術や能力を工夫して別の物事に役立てる能力。今ある知識や事例を応用して別の課題に対応する力。 |
チャレンジ精神 | 未経験の分野でも、失敗を恐れず挑戦する能力。 |
俯瞰力 | 広い視点で物事を捉え、進行中の業務が全体のプロセスにおいてどの位置にあるかを把握する能力。 |
問題解決思考 | 問題の根本原因を特定し、効率的な改善策を提案・実行する能力。問題を速やか、かつ適切に解決する力。 |
仮説思考 | 問題解決の為、仮説を立てて検証する能力。仮説を立てて適切な解決方法を導き出す力。 |
戦略的思考 | 状況を的確に分析し、戦略を練る能力。幅広い要因や条件などの分析を通じて、合理的な思考を展開する力。 |
ビジョン構想力 | 組織を導くための現実的かつ飛躍的なビジョンを描く能力。新しい発想をもって会社や組織の掲げるビジョンを策定する力。 |
コンセプチュアルスキルを高める
コンセプチュアルスキルが高い人の考え方や立ち回りを参考にして、コンセプチュアルスキルを高めるにはどうしたら良いのかを考えてみましょう。
大きく次の3つに分けた考え方や行動を心掛けることで、コンセプチュアルスキルの高い行動がとれる様になり、コンセプチュアルスキルを向上させることができます。
1.抽象化して見る
物事を抽象化してとらえることが重要です。
抽象化とは「共通点を見つける」作業に近いです。
いくつかの異なる事象から、共通する部分を見つけて、言葉にして整理する能力です。
例えば、過去に成功したプロジェクトや、失敗したプロジェクトが沢山あり、それらは売り出すサービスも、対象とする顧客も違っていたとします。一見バラバラに見えるコレらの事象から、「なぜ成功したのか」、「失敗するプロジェクトの特徴」といった共通点や、俯瞰して見る「物事の本質」の部分に気づき、捉えることが「物事を抽象化して見る」立ち回りだと言えます。
何かを始めるときに、細かく具体的な内容から考え始めるのではなく「活動の本質」を意識することが重要です。
車の運転を例にあげるのであれば「どこに行こうとしているのか」「そこが本当に行きたい場所なのか」「交通手段は車であるべきか」などを考えることに近いかもしれません。
2.定義する
物事の共通点を見出し、本質を意識できるようになると、「成功、あるいは、失敗とはこういうものだ」と定義ができるようになります。
自分の言葉で表現し、かつ、それを他者にも理解してもらえる様に整理することが重要です。
続けて車の運転の例をあげると「きれいな夕日を見るために海に行きたい」「晴れた日の17時に海岸にいたい」など、運転することの目的や、叶えたい条件をまとめる作業に近いかもしれません。
3.物事を具体化する
成功や失敗の本質をつかみ、言葉に出来る様になったら、具体的な活動への落とし込みをします。
プロジェクト成功に向けた手順の作成や、失敗しない為のチーム構成の検討などが該当するでしょう。
車の運転の例では、「何時に出発すれば間に合うのか」「立ち寄るごはん屋さんは何処が美味しいのか」など計画を立てることが該当するのではないでしょうか。
まとめ
見えないモノを見る能力「コンセプチュアルスキル」について紹介しました。
答えを出すのが難しい問題に対しても、物事の本質を把握する事で、成果を上げるスキルのことでした。
物事を抽象化して捉え、定義し、具体化するというステップを踏むことで、コンセプチュアルスキルを高めることが出来ます。
また、コンセプチュアルスキルは、それを構成するより小さなスコープの15のスキルに分解することができました。
こちらの記事も是非、合わせて参考にしてください。
▷リンク:【DX】の「何やればいい?」が解決する40個のやることを提案します
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!