DMBOK【ドキュメントとコンテンツ管理】わかりやすいまとめ
とある社畜のDX担当、いねおけです。
今回のテーマは
DMBOKで紹介されている11の知識領域の中から「ドキュメントとコンテンツ管理」の概要について御紹介します。
個人が各様に作成する非構造化データの管理は難しく、データマネジメントの領域でも敬遠されがちなテーマです。しかしそれらは、社内独自のノウハウなど、重要なデータであることが多く、これらを適切に管理することは重要なテーマとなります。
ドキュメントとコンテンツ管理とは
社内にたまったドキュメントとコンテンツをしっかり管理していく為の知識領域がドキュメントとコンテンツ管理です。
ここでいうドキュメントとコンテンツとは、個別に生み出されて、システムで画一的に管理されていないデータのことです。各自がワードやエクセルやパワーポイントで作った文章やプレゼン資料が含まれます。
このようなデータを「非構造化データ」と呼びます。
DMBOKを参照したその他の記事の説明に登場する、顧客データやトランザクションデータなどは構造化データです。これらのデータの様に、データの型や属性が事前に定義されたものを構造化データと呼びます。日々の業務においては、何らかのシステムによって自動的に生成、記録されていくことが多いデータです。
一方で、社員が日々の業務で創出するデータには、事前に定義した枠に収まらないデータが多数存在します。例えばプロジェクトのコンセプトをプレゼンする為のスライドであったり、新規設計開発のコア技術に関する計算書であったり。この様な「非構造化データ」は会社にとって重要な資産です。ビジネスをグロースさせていく上で、これらのデータを管理することは非常に重要なポイントになってきます。
ドキュメントとコンテンツ管理について、DMBOKでは以下の様に説明されています。
明確に許可された用語を定義したリストのことであり、コンテンツを閲覧・検索する際に、索引付け、分類、タグ付け、ソート、検索に使用される。ドキュメント、レコード、コンテンツを体系的に整理するには、この統制語彙が必要となる。
要するに、非構造化データをしっかり分類・属性管理などをすることで、どこに何が置いてあるかをきちんと管理して、欲しいファイルを検索で見つけられる様な体制を整えましょう、というのが「ドキュメントとコンテンツ管理」です。
非構造化データは俗人化しやすい
ドキュメント、あるいは、コンテンツに該当する非構造化データとは例えば以下の様なデータです。
- 企画プレゼンに使ったパワーポイントトデータ
- 組織図・メンバー表など社内機密性の高いPDFデータ
- 設計計算書などのエクセルデータ
- 製品仕様書やスペックシートの原文となるワードデータ
- 電話対応の録音データ
- 製品PR用の動画データ
この様なデータは形骸化・俗人化しやすいです。
ある程度ルール決めされたフォルダにデータを格納してはいるものの、特定のチーム・一部の組織しか保管場所を知ず、会社全体から見たら「知る人ぞ知る」データになっていることはよくあります。あるいは、個人PCの中にしかデータが保管されていない場合もあります。
この様に、非構造化データを俗人化しないよう、サイロ化しないように管理して、全体に共有される体制を整えることで、普段の業務の負担も軽減することができます。組織が大きくなればなるほど、全てを管理することは難しくなりますが、ポイントをおさえて見える化しておくことが重要になってくるのです。
非構造化データの管理
構造化されていないデータはどこかのフォルダに保管されているだけだと、あとから検索して参照することが難しいです。例えば社内wikiなどを作成することで、資料を常に参照できる様なページにこれらの資料のリンクを作成すると便利です。あるいは、データの属性や関連するキーワードを整理して、システムによる検索が可能な状態とすることも効果的です。
他にも、バージョン管理方法、データの破棄に関するルール、管理・統制の方法といった、非構造化データの生成から始まるライフサイクル全般を定義し、管理することが求められます。
まとめ
非構造化データの整備と管理も、データマネジメントの重要なテーマです。
非構造化データを組織・チームレベルで管理して、全体に共有される体制を整えることで、データの俗人化や重要なノウハウのサイロ化を防ぎましょう。
散在する非構造化データを把握して、後から参照しやすい様に情報を集約しましょう。
【DMBOK】11の知識領域から「データマネジメント」を理解する
コチラの記事では、DMBOKの全体像を紹介しています。合わせて確認してみてください。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。