エッジコンピューティングとは?概要や活用事例をわかりやすく解説します
とある企業のDXパートナー、いねおけです
専門用語や略語をわかりやすく解説します
今回のテーマは
利用者や現場の近くでデータを処理するのがエッジコンピューティングです
情報設備のクラウドシフトが進む昨今においては、一見、真逆の方針の様にも思えますが、そんなことはありません
ネットワーク通信量の削減や、クラウドストレージ容量の削減に有用な技術であり、クラウドサービスの活用と、現場のユーザビリティ向上の双方に役立つ技術として期待されています
以下の順番で紹介します
エッジ活用で、通信データが減るのといーねー♪
エッジコンピューティングとは
エッジコンピューティングとは、ネットワーク末端であるIoTデバイスそのものや、その周辺領域に配置したサーバーでデータを処理する手法です
エッジ側でデータのクレンジングや処理・分析を行うためリアルタイム性が高く、また、クラウドにデータ送信するのは処理後のデータとなるため、通信遅延やネットワーク負荷を抑えることができます
データを集中処理するクラウドに対し、データを分散処理するのがエッジコンピューティングの特長です
エッジコンピューティングの特長
ネットワーク負荷、通信量の削減
IoT活用やデジタルツイン実現に向けた課題として、通信量の肥大化があげられます
これは管理コストの増加や、ネットワーク遅延につながる問題となっています
エッジコンピューティングでは、エッジ側でデータを処理して、必要なデータのみをクラウドにアップロードします
結果として、通信量の削減、通信コストの削減、クラウドストレージ容量の削減、ネットワーク遅延(負荷)の削減等の効果が期待できます
レイテンシ軽減・リアルタイム性向上
通信の待ち時間や遅延時間をレイテンシといいます
エッジコンピューティングでは端末に近いところで処理を行なうため、データ通信に要する遅延時間を減らし、リアルタイム性の高い処理を行うことが可能になります
セキュリティ
エッジコンピューティングでは、外部ネットワークを介さず、データをローカルで処理・保存することができます
処理結果のデータだけをアップロードすればよいので、処理途中のデータが漏洩する様なリスクを軽減することが可能です
エッジコンピューティングの活用事例
事例1:農業
農業分野では、無人操作が可能な農業機器やドローン、センサー情報の活用が進んでいる背景もあり、膨大なデータを分析・活用する動きが活発になっています
天候、温度、湿度、日照量、といった情報に対する情報分析から、ロボットの動作制御までを実施するスマート農業において、レイテンシ(通信遅延)は大きなデメリットとなる為、エッジコンピューティングの活用が効果をあげています
事例2:製造業
スマートファクトリーとよばれる、自動化技術が多用化された工場では、カメラやセンサーが多数配置されており、それを製品の品質チェックや、不良品判別に活用します
複数の製造ラインで、大量の動画・画像・センサー値などの情報が収集される為、エッジコンピューティングを利用したデータトラフィックの最適化が有効です
その他の事例
エッジコンピューティングの事例としては以下の記事が大変参考になりました
まとめ
エッジコンピューティングは、データの発生源に近い場所でデータを処理するコンピューティングの技術です
IoTやAIの活用が進めば進むほど、リアルタイムでのデータ活用や分析の重要度は増し、よりセキュアで、よりリアルタイム性の高い動作が求められることになります
エッジコンピューティングでこれらの課題を解決すると共に、日々進歩する通信技術と組み合わせることで、今後もさまざまな分野で活用されることが期待できます